診療録

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二の腕の脂肪吸引で失敗? 術後の経過で現れる症状への対処法

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脂肪吸引の術後には、ダウンタイムという体が手術のダメージから回復する期間があり、個人差がありますが様々な症状が現れます。術後の経過で現れるこの症状は、ある一定の期間が過ぎると必ずなくなる、はずなのですが……。 今回は実際に寄せられた体験談を基に、二の腕の脂肪吸引後に現れた症状について取り上げます。

二の腕の脂肪吸引から8年経過。未だに痛むという方の体験談

まずご紹介するのは、他院で二の腕の脂肪吸引を受けた方からのご相談です。脂肪吸引を受けたのは、なんと8年前。それからずっと二の腕の曲げ伸ばしの際に痛みが走ると言います。
この方は術後半年くらいで脂肪吸引を受けたクリニックに検診を申し出ましたが、まったく因果関係がないと帰されたそう。しかし、3年ほど前から痛む頻度は増し、不安な日々を過ごしているようです。

二の腕の脂肪吸引の経過から3日〜2週間程度は痛む

脂肪吸引に痛みはつきものです。しかし、このように長期間痛みが続くようなことはありません。
通常、脂肪吸引後の痛みのピークは3日程。この間は、強い筋肉痛のような痛みが生じます。その後、徐々に和らいでいき、個人差はありますが2週間程度で痛みはなくなるはずなのです。THE CLINICでも毎日のように脂肪吸引を行っていますが、痛みはこのダウンタイムの期間内で治まることがほとんどで、後遺症のように残ったことは一度も経験がありません。

脂肪吸引 ダウンタイム

二の腕の脂肪吸引の経過から長期間痛みが続く場合

この相談者は他院で脂肪吸引された方なので、実際の手術の状況が分かりません。そのため、脂肪吸引との因果関係について不明ですが、二の腕の痛みがこれほど長期間続いているのであれば、神経内科の早めの受診をおすすめします。

二の腕が上がらない!?脂肪吸引による失敗

次は脂肪吸引後の引きつれについてのご相談をご紹介します。
こちらの方も他院で二の腕を脂肪吸引後、特に肩に近い上の方がずっと引きつれているのだそう。その突っ張り感から、腕を上げづらくなってしまっていてお困りだと言います。脂肪吸引の失敗ではないか、何がいけなかったのか、原因を知りたいとのことでした。

二の腕脂肪吸引の引きつれで考えられる原因1:ダウンタイムの硬縮

脂肪吸引 二の腕 硬縮
術後1ヶ月は、皮膚のでこぼこや突っ張り感が一番出ている時期

脂肪吸引を受けたのがいつ頃かによって、一概に失敗とは言えません。脂肪吸引後には必ずダウンタイムがあり、その症状のひとつ「硬縮」が引きつったように感じるからです。
その他、硬縮は皮膚表面が硬くなったりでこぼこしたり、人によっては痛みや痒み、感覚の鈍さなどを伴うこともあります。

二の腕の脂肪吸引後、硬縮が起こる理由

脂肪吸引後の硬縮は、文字通り吸引部分が硬くなる症状です。術後は脂肪吸引でダメージを受けた皮下組織が修復しようと活発に反応します。脂肪がなくなった空間部分や組織の修復のために、索状の線維質が溶着材のように患部に張り巡らされます。その過程で、上記のような症状が現れるのです。

二の腕の脂肪吸引後に起こる硬縮の期間

硬縮は、早いと脂肪吸引後1週間くらいで現れますが、最も強く出るのは1〜3ヶ月後あたりです。その後も違和感がある方もいらっしゃいますが、約6ヶ月でほぼ自然な状態に戻ります。

二の腕の脂肪吸引後に硬縮が起きたら血行促進

硬縮の場合、皮下組織の修復を早めることが症状の改善にもつながります。それには、血行促進が第一。湯船にゆっくり浸かったりマッサージしたりして、患部に栄養となる血液をできるだけ届けるようにすると効果的です。
また、硬縮の症状が出ていると動きづらさはありますが、ストレッチで徐々に可動域を広げて行くこともおすすめです。

二の腕脂肪吸引の引きつれで考えられる原因2:脂肪吸引の失敗

硬縮であれば上記の期間で治まりますが、脂肪吸引手術の経過が半年以上過ぎてもまだ引きつっているようなら、それは失敗の可能性が高いと言えます。

二の腕の脂肪吸引による失敗「引きつれ」の原因とは?

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失敗の場合、原因には脂肪の取り過ぎ、もしくは皮膚へのダメージが考えられます。特に、脂肪の取り過ぎは近年増加している失敗。3年程前からこの相談者の方のように、二の腕の引きつれを訴え来院される方が多くなっているように感じます。浅い層の脂肪を取り過ぎると皮膚と筋膜が癒着してしまい、このような症状が現れるのです。
皮膚へのダメージは、もちろん技術力が大きな原因ですが、旧式の機器で無理に吸引することで起こる失敗です。

二の腕の脂肪吸引に失敗した場合の対処法は?

引きつれは、皮下の癒着を改善することが治療につながります。実際の治療例をご紹介すると、ベイザー脂肪吸引の特殊な超音波で癒着部分を均一にならしたり、良質な脂肪を濃縮したコンデンスリッチファット(CRF)を注入することで、皮膚の感じを自然に整えたりしています。

二の腕の脂肪吸引は失敗しないことが大前提

しかし、失敗の修正はとても難しいものです。症状によっては、上記の方法でも完全に元には戻せないこともあります。それだけに、脂肪吸引の初動、クリニック選び、ドクター選びがとても重要なのです。

知恵まとめ
  • 脂肪吸引の施術から2週間経過しても痛みがあるなら、神経内科の受診を
  • 二の腕の引きつれが半年以上続くなら、硬縮ではなく失敗の可能性も
  • 失敗修正はとても難しいため、最初のドクター選びを慎重に
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